<ネネの日記>

トルネコを陰で支えるしっかり者。
ネネの日記にはどんなことが…?

新しいお店の開店日 1番目

 わたしたちがこの土地へやってきてから、毎日あなたは元気いっぱいに自分の夢を追いかけていたわね。そして今日、いよいよ『不思議のダンジョン』に挑戦することになって、わたし、とってもうれしいの。
 だって『不思議のダンジョン』の奥に眠っているという、幻の宝物を見たいっていうのは、あなたの夢だったんですもの。あなたの夢はわたしの夢。
 わたしは、夢を追って一生懸命にがんばっているあなたが、一番好きなのよ。
 あなたが、がんばってくれたおかげで、やっとお店を出すこともできたわ。エンドールで開いていたお店に比べると、まだまだ小さいけど、わたしも一生懸命がんばるつもり。あと500Gでお店をちょっぴり大きくできるから楽しみにしててね。
 お店といえば、このへんに住んでいる人たちって、みんないい人ばっかりだから安心したわ。あんなやさしい王様が治めていらっしゃる国なんだから、当然といえば当然のことかもしれないわね。人のよさそうなおじさんや、家族思いのおばさんが、ポポロの面倒をみてくれるから、とても助かってるのよ。今度あなたがいるときに、ちゃんと紹介しますね。

ちょっとだけお店を広げた日 2番目

 あなたがダンジョンからいろんなものを持ってきてくれるから、お店はなかなか好調よ。それにあわせて少しお店を広げたの。もうあと1000Gあれば、品物を並べる場所も広げて、お客さんが利用しやすくできると思うわ。
 ところで薬草をよく買いにくるマギーおばあさんから、おもしろい話が聞けたの。それもあなたが探険している『不思議のダンジョン』の話なのよ。なんでも地下10階に、鉄の金庫っていうものがあるみたいなの。もしかしたら、これがあなたの探している幻の宝物なのかしら?

庭に花壇をつくった日 3番目

 鉄の金庫はめざす宝物じゃなかったんですってね? でも、あんまりがっかりしないで。また探せばいいんだから、ネ? そのかわりいい話があるの。あなたが出かけてる間に、またお店を大きくしたのよ。実はね、わたしちょっと考えてることがあるの。今はまだ内緒。あと3000Gたまったら、そのときに教えてあげる。それとポポロにお友達ができたらしいの。わたしはまだ会ってないんだけどやさしいおじさんなんですって。ポポロにいろんな話をしてくれるの。いったいどこの人なのかしら?

あなたへ
●青銅の盾が80G、鋼鉄の盾は200Gで売れたわ。武器だと鉄の斧が人気があるみたいね。
●薬草が不足ぎみなの。いっぱい集めてきてね。
ネネより


<ネネの日記>

ふたりの力でお店は大繁盛。ついに
別館を建てることになった!!

別館を建て始めた日 4番目

 あなた、わたし決心したの。あなたのおかげでお店も大きくなって、お客さんがいっぱい来てくれるようになったわ。わたしも一生懸命やってるんだけど、今のお店のままじゃ、これ以上のお客さんを相手できないと思うの。だからわたし、別館を建ててお店を大きくしようと決心したの!
 こんなこともあるんじゃなかって気が、ずっとしていたの。あなたのことだからいつか、もっと大きなお店が出したいって思うんじゃないかって。それで、この前ためたゴールドで隣の空き地を買ったの。あと5000Gたまったら、新しいお店ができあがるわ。もっともっといろんなお客さんが喜んでくれるような素敵なお店を建てるわネ。これはわたしのワガママかもしれないけど、そのお店ができたらわたし、あなたと同じ夢を見られそうな気がするの。あなたは幻の宝物を探すこと。わたしはお店をもっと繁盛させること。わたしもがんばるから、あなたもがんばってね。
 そうそう、マギーおばあさんがお手伝いにきてくれることになったの。おじいさんが一緒にこられたとき聞いたんだけど、幻の宝物の正体は『幸せの箱』っていうんですって! いったいどんなものなのかしら? でもきっとあなたなら、見つけられるわ。だってわたしとポポロが応援してるんですもの。がんばってね。あなた。

別館が完成した日 5番目

 わたし、ちょっと怒ってます。やっと別館が完成したから、腕によりをかけてごちそうを作って待っていたのに。その日に限ってあなたの帰りが遅いから、心配になってダンジョンの入り口まで行ってみたら、あなたが倒れているじゃない!!
 冒険に夢中になるのはわかるけど、そんなに無茶したら、わたし、どうしたらいいか……。ポポロもすごく心配してたのよ。明日は冒険には行かないで、一緒に遊んであげてね。

あなたへ
●別館には倉庫もつくったの。持ち帰った道具を10個まで保管できるようになったわ。
●メッキした盾は普通のより高く売れるわよ。
ネネより


<ネネの日記>

"NENE'Sバー"オープンで
ますます大きくなるトルネコのお店。

バー・ネネの開店祝いの日 6番目

 あなた、今日も一日ごくろうさまでした。
 この間あなたがダンジョンの入り口で倒れていたとき、いろんな人たちにお世話になりました。そのときわかったんだけど、『不思議のダンジョン』を探険している人ってほかにもいるのね。冒険好きな戦士のゴザルさんとか……。その人たちがゆっくりできるような、息ぬきの場所として、ホラ、みんなが楽しめるバーをつくったのよ。その名も“NENE’Sバー”。ちょっと恥ずかしいけど、誰でも気楽に寄っていけるお店にするつもり。あなたも疲れたら寄っていってね。
 別館のほうはとても順調よ。売り場のゴンさんは、いつも元気いっぱいだし、ポリーさんという上品な女の子もきびきびと働いてくれてるわ。
 ところでこの間、別館がオープンしたときからつくった倉庫はどうかしら? ちょっとでもあなたの冒険が楽になるようにってつくったんだけど……。だってせっかく持って帰ったアイテムを、全部売っちゃうんじゃ、次の冒険でまた最初から集めなきゃいけないでしょ。倉庫に保管しておけば、大事な道具を取っておくことができるわ。今はまだ20個しか入らないけど、もっと大きくするから待っててね。
 あなたのおかげで、ここまでお店を大きくすることができたわ。あなたもポポロも元気だし、楽しい人たちに囲まれて、わたし、とっても幸せなの。『幸せの箱』も、きっともうすぐ手に入ると思うわ。あなたはいつもがんばってるんですもの。きっと夢はかなうはずよ。その日が一日でも早く来るのを、心から祈っているわ……。

同日追記

 『不思議のダンジョン』は何階まで行けるようになったのかしら? 最近ではポポロも冒険に行きたいって言い出すのよ。ホントにあなたそっくりに育っていくわ。
 あなた、いつもわたしたちのためにがんばってくれてありがとう。お店のことはわたしに任せて、冒険に集中してちょうだい。実はね、今度、別館を2階建てにしようと思うの。今、その準備中なのよ。ポポロの子供部屋もつくろうと考えてるのよ。楽しみにしててね。
 今度の改築には20000Gもかかるの。がんばって働かなくっちゃ!

あなたへ
●ドラゴンキラーとドラゴンシールドは、ドラゴンと戦うときに持っているといいそうよ。あなたはもう手に入れた? 売値はふたつで800Gよ。
ネネより


<アイテムデータ>

ちょっと不思議のダンジョンと不思議のダンジョンで
入手することができるアイテムを詳細に解説。
武器や盾、巻物などの通常アイテムはもちろん、
それ以外のダンジョンクリアに必要な貴重品も掲載している。

パン
食べると満腹度を50%回復する。50%をきったらさっさと食べて、あまり荷物にならないようにしよう。

大きいパン
ふつうのパンの倍ぐらいの大きさがある。回復する満腹度は100%。満腹度が0%ぎりぎりになってから食べないともったいない。

腐ったパン
満腹度は100%回復するけど、HPが5、力が1ポイント減ってしまう。毒消し草があるときに食べよう。

力の種
力の最大値を1ポイント上げる種。ただし毒で力が低下していると最大値は上がらず、1ポイント回復するだけ。先に毒消し草で力を回復させてから飲もう。

幸せの種
飲むだけでレベルが1上がる効果を持つ。経験値を多く必要とするレベル18以上で飲むのが、賢い使い方だ。

王様の宝石箱
昔、ちょっと不思議のダンジョンで王様が落とした宝石箱。地下10階にあるこの箱を王様のもとへ届けると、不思議のダンジョン探索の許可がもらえるぞ。

鉄の金庫
不思議のダンジョンの地下10階にしか落ちていない。この金庫を拾うと、敵に倒されても集めたゴールドの金額が減らなくなるのだ。

幸せの箱
不思議のダンジョンの地下27階にあるといわれている。すべての人々を幸せにするとされる伝説の宝物。

薬草
モンスターの攻撃で受けたダメージを25ポイント回復する。レベル10未満までは頼りになるぞ。ただ最大値を上げるためにも、HPは歩いて回復したい。

弟切草
100ポイントものHPを回復するほか、目潰しや混乱、まどわしなどの状態を治す効果がある。

毒消し草
お化けキノコの毒や毒矢の罠で下がってしまった力を呼び戻す。たとえ力が1ポイントまで下げられていても、たったひとつ飲むだけで最大値まで復活するのだ。

メダパニ草
投げつけた相手を10ターンの間、混乱させる効果を持つ。効果が持続している間は、敵は特殊攻撃をしてこない。自分が飲むと思いどおりに動けなくなるぞ。

ルーラ草
敵に投げると、バシルーラの杖と同じ効果を発揮する。自分が飲むと、同じフロアのどこかへワープする。敵に囲まれたりしてピンチのときに使おう。

目潰し草
敵に投げると、当たった相手の目が見えなくなるぞ。また自分で飲めば、大目玉の混乱攻撃をさけられる。

目薬草
19〜27階で飲むといい。透明なシャドーの姿をとらえることができるのだ。

火炎草
敵に向かってのむと65〜75のダメージを与える。有効範囲は1マス。範囲内にアイテムがあると消滅する。

まどわし草
普通は敵に投げて使う。当たった敵は逃げ続けるぞ。効果はそのフロアのみ有効だ。また自分で飲んだときは、周囲のものがトルネコか花に見える錯覚に陥る。

レミーラの巻物
まっ暗なダンジョンを明るく照らし、今いるフロア全体のマップを表示する。また、部屋のあちこちにしかけられてある罠も、すべて見えるようになる。

千里眼の巻物
現在いるフロア内にあるすべてのアイテムを、マップ上に青い点で表示する。

地獄耳の巻物
現在いるフロア内にいるモンスターを、マップ上に赤い点で示す。モンスターの動きも見ることができる。

バイキルトの巻物
装備中の武器の強さが1つ上がる巻物。呪われた武器を装備していた場合は、同時に呪いを打ち消す効果を発揮する。

スカラの巻物
装備している盾の性能が1つアップする。盾が呪われていた場合は、同時に呪いを解く効果を持っている。

メッキの巻物
盾にメッキをコーティングして、罠や腐った液によるさびを防ぐ。使うのは1回だけでよい。液がかかるたび強さが1ずつ下がるため、見つけたら読んでおこう。

かなしばりの巻物
自分のまわり8方向分に隣り合った、すべてのモンスターの動きを止める。モンスターに囲まれそうになったとき、いったん逃げるときに使うといいだろう。

シャナクの巻物
武器・盾・指輪の呪いを解く。複数の呪いにかかっていても、いっぺんに解ける。

聖域の巻物
地面に置いて上に乗ると、モンスターは攻撃できなくなる。読んでも効果がない。罠につまずいて地面にはりつくと取れなくなる。

イオの巻物
読むと爆発を引き起こす。部屋で読めば、すべてのモンスターにダメージを与えることができる。通路では両隣にダメージを与える。

インパスの巻物
効果、使用回数、剣と盾では呪いが瞬時にわかる。1回で1つの判別ができるが、中には複数判別するものも。

リレミトの巻物
アイテムやお金をすべて持ったまま地上に戻れる。なかなか手に入らないが、不思議のダンジョンの地下20階には必ず落ちている。とても便利な巻物だ。

ハラヘラズの指輪
ダンジョン内では10歩進むたびに1%ずつお腹が減り続けるが、この指輪を装備していれば全然減らない。奥深くにはより複雑な迷路が待ち受けているので、持っていると探索が楽になるぞ。ハイスコアをねらうときや、幸せの箱を取りに行くときにはぜひ用意したい。

罠抜けの指輪
装備していれば、どんな罠があっても通りすぎることができる。罠の上に乗っても、メッセージが表示されることすらなくなるぞ。とても貴重な指輪だ。

力の指輪
力が+3されるものと−3されるものの2種類ある。同じ宝石がはめてあるので、不確定名はまったく同じ。判別して「力の指輪」とだけ表示されたら絶対に−3。

ハラペコの指輪
装備すると、通常の2倍の早さでお腹がすいてしまう。それなりの値段で売ることができるが、冒険中はまったく役に立たないのでさっさと捨ててしまおう。

きれいな指輪
特別な効果は全然ないかわりに、1000Gという高い値段で売れる。店を大きくしたいときには、できるだけたくさん持ち帰るようにしよう。早くお金がたまるぞ。

いかずちの杖
相手に20前後のダメージを与える。序盤はこの杖を使って魔道士を一撃で倒せば、経験値はすぐ稼げるぞ。

バシルーラの杖
敵に向けて振れば、そのモンスターを別の場所にワープさせる。ただし行き先は同じフロアなので、あくまでその場しのぎ。強敵に囲まれたときなどに使おう。

分裂の杖
敵が分裂してしまう効果の魔法を持つ。敵を増やすので、普通に戦うなら使わないほうがいいだろう。

ラリホーの杖
5ターンの間だけ、モンスターを眠らせることができる。眠らせて攻撃すれば、強敵やはぐれメタルなどを倒すのが簡単になるぞ。敵から逃げるときにも有効だ。

転ばぬ先の杖
持っているだけで、石ころの罠につまずいても転ばなくなる。これなら持っているアイテムを床にばらまく心配はいらない。ただ戦闘では何の効果も発揮しない。

メダパニの杖
10ターンの間、相手を混乱させる。混乱した敵はまっすぐ進めなくなり、ときにはほかのモンスターに攻撃することもある。一時的に逃げたいときに使える。

封印の杖
魔道士のラリホーや泥人形のレベル下げなど、敵の特殊能力を使えなくする。ぜひとも1本は欲しい杖だ。

もろ刃の杖
どんなに体力がある敵でもたったの1ポイントまでHPを減らす杖。ただし自分のHPも半分になるし、同じ敵に何回かけても、HPはそれ以下にはならない。

ボミオスの杖
敵のスピードを半分まで遅くさせる。ゴーストやシルバーデビルなど、動きの速いモンスターには特に有効だ。ただし2ターンで1歩よりも遅くはできない。

変化の杖
敵に向けて振ると、違う種類のモンスターに変えられる。変身後のモンスターは、もとの敵より弱いとは限らない。

皮の盾
装備するとお腹が減るスピードが通常の2分の1になる。ハラヘラズの指輪がなければ、これをスカラの巻物でどんどん鍛えていくのもいい。さびないのも特徴。

青銅の盾
ブロンズで作られたポピュラーな盾。浅い階での冒険には役に立つだろう。しかし中盤以降の敵と戦うには、防御力の点で少しつらい。ひんぱんに落ちているので、敵に投げるならほかの盾よりも先に投げてみよう。

うろこの盾
盾としての強度はそれほどないが、身につければお化けキノコの毒攻撃を防ぐことができる。ただし毒矢の罠には効かないので、完全に毒を防ぐとはいえない。お化けキノコと戦うときだけ装備するのが、この盾の賢い使い方だろう。

水鏡の盾
すばらしい丈夫な鏡をきれいに磨いて作った、とても美しい盾。その外見からは想像できないほどの防御力を誇り、なおかつ絶対にさびることがない。これを身につけていれば、腐った死体や硫酸の罠にかかった場合でも、ぜんぜん恐れる必要はないぞ。

鋼鉄の盾
鋼鉄から作られた、重くて丈夫な盾。防御力は高く、打撃攻撃によるダメージをかなり防いでくれる。しかし特別な効果がないため、20階以降まで使い続けていくのはかなりつらい。この盾は拾ったら敵に投げつけるか、お店の陳列棚に並べてしまうのがいいだろう。

ドラゴンシールド
ドラゴンの火炎攻撃に対して、絶大な防御力を秘めている。そのダメージを約2分の1にカットするほか、盾としての強度もなかなかのものである。ドラゴンの出る25階以降には、ぜひ装備しておきたい。

はぐれメタルの盾
ドラゴン以外の敵と戦うなら、いうことなしのすぐれた強度を持つ。レベルが20を超えるころからこの盾か、またはドラゴンシールドのどちらかを装備しておきたい。なお出現率が低いので、売値はものすごく高いぞ。

木の矢
ほかの矢に比べて威力が弱いけど、冒険では充分役に立つぞ。なぜなら、矢が敵に与えるダメージは一定ではないからだ。自分のレベルや力が上がれば、敵に与えるダメージも大きくなる。だから、ダンジョンの奥深くでもちゃんと効果を発揮する。持ってて損をすることはないので、見つけたらぜひ拾っておきたい。

鉄の矢
木の矢の3倍の威力を持つ強力な矢。5〜10本がまとまって落ちている。ダンジョンの中盤以降は、HPも攻撃力も高いモンスターが数多く出現するので、矢は必ず持っていたい。この矢さえあれば心強いぞ。

銀の矢
威力だけみると鉄の矢と同じだが、複数の敵にダメージを与えることができる。壁も通り抜けるので、隣の部屋のモンスターを攻撃することも可能なのだ。

こん棒
武器の中でいちばん弱いが、攻撃力のプラスされているものが意外と出やすいのだ。いくつも持っている必要はないが、余っていたら敵に投げてみよう。序盤に矢を持っていないときは代用できるぞ。

金の剣
攻撃力は高くないが、店で売ると400Gもの値がつく高価な剣。よく手に入るので、まとめて3〜4本持ち帰ればすぐゴールドをためることができる。

銅の剣
手に入れやすいかわりに、売値も攻撃力も低いのであまり活用できない。しかし、こん棒同様、矢のかわりとして使うなら大きな効果があるぞ。基本攻撃力がこん棒の3倍あるから、敵に投げて当たったときのダメージも3倍になるのだ。

鉄の斧
ちょっと不思議のダンジョンで入手できる武器の中では、最高の攻撃力を誇る。不思議のダンジョンでも役に立つ。バイキルトの巻物を使って攻撃力を上げていけば、けっこう強い武器になるぞ。鉄の斧を+3にすれば、はぐれメタルの剣と同じ強さになる。

ドラゴンキラー
鉄の斧とほぼ同じ出現率だが、とても強力な剣。バイキルトで強さを上げるのはもちろんだが、ドラゴンと戦うときには絶対に装備していたい。なぜなら、ドラゴンには2倍のダメージを与えることができるからだ。正義のソロバンやはぐれメタルの剣では、この効果は得られない。ドラゴンと戦うときに使おう。

はぐれメタルの剣
値段も攻撃力も文句なしの武器。基本攻撃力だけでも充分だが、バイキルトの巻物が手に入ればどんどん使いたい。どんな敵にも大ダメージを与えられるようになるぞ。ダンジョン内から持ち帰ることができたら、すぐに売りに出さず倉庫に保管して使いこもう。

正義のソロバン
めったにお目にかかれない超貴重品。最高の値段と最高の攻撃力を持つ武器だ。これを装備していれば、序盤から中盤のモンスターは楽に倒すことができるぞ。見つかるまでがんばって探しまわろう。


<ネネの日記>

家を別館の2階に移して
いよいよ豪華なお店の計画開始

別館の2階に引っ越した日 7番目

 無事に引っ越しも終わってよかったわね、あなた。ここがわたしたちの新しい家になるのね。1階がお店になっているから、今までみたいにお客さんを待たせることもないわ。一緒に住むことになったマギーおばあさんたちには、いろいろ助けてもらって、ほんとに感謝してるの。ルルちゃんというお孫さんはポポロと同い年だから、仲よしになれたらいいわね。
 これまでいたお店のほうは、もっと大きなお店にしようと計画しているの。今はまだ設計図とにらめっこの段階よ。誰も見たことがないようなお店を建てるから楽しみにしててね。
 ところで最近、お店に身なりのいい人たちがよくやってくるの。きっとどこかのお金持ちのひとなのかなって思ってたのよ。
 それで、この間、お話しする機会があったから、ちょっと声をかけてみたのね。そしたら、なんてことでしょう! その人たちは王様と大臣様だったのよ!ときどきこうして普通の人の格好をして、街の様子を見に来るんですって。わたし、何を話したらいいのかわからなくって。きっと王様もあなたの活躍を期待しているのね。わたしもあと50000Gためて、お店を大きくするつもりよ。

あなたへ
●倉庫は40個まで置いておけるようになったわ。ダンジョンに出かけるときには、大きいパン以外にも3つまで道具を持っていけるからね。
ネネより


<モンスターデータ>

3つのダンジョンに出現するモンスター全32種の詳細データ。
変化に富んだ攻撃をしかけ、特殊な能力でトルネコを悩ます
モンスターの基本データから攻撃方法、攻略アドバイスを掲載。

スライム SLIME

スカイブルーの体にギョロリとした目と大きな口が特徴。手足がなく、ゼリー状の体ごと前方に跳ぶような感じで歩く。ダンジョンの浅い階層でしか、そのかわいらしい姿を見ることはできない。
レベルが1で素手の場合でも、余裕で勝つことができる相手。出現したら積極的に攻撃をしかけて、経験値を稼ぎたい。ただしレベルが3以上になったら、追いかけてまで戦う必要はないだろう。得られる経験値が低く、それ以上のレベルアップには時間がかかるからだ。そんなときは正体不明の杖を振るなど、アイテムの識別に利用しよう。

ドラキー DRAKEE

ダンジョン内部の天井に巣くう、吸血性のモンスター。頭部の触覚から出す超音波で障害物を探り当てるので、まっ暗な場所でも獲物の位置をとらえることができる。あまり獰猛な性格はしていない。
追いかけてくるのかと思って逃げれば、違う方向に飛んでいってしまう。逆に無視しようとしたら、追っかけて襲ってくる。行ったり来たりの不規則な動きがじれったい。じっくり時間をかけてまで倒すことはない敵だろう。偶然、隣り合わせになったときだけ、武器で思いきり攻撃しよう。体力が少ないので2ターンぐらいで倒せるはずだ。

大なめくじ GIANT SLUG

つねに光沢を放つ粘液で体がおおわれている巨大ななめくじ。その皮膚は滑りやすく、外敵からのダメージを軽減させてしまう。緑色の舌をのぞかせた大きな口からはいつも唾液をたらしている。
レベルが3、または銅の剣以上の武器を装備していれば、まず戦っても倒されることはないだろう。ただ同じフロアに出現する敵よりも、若干HPが高いので倒しにくい。倒すともらえる経験値は3ポイント。序盤で早くレベルアップさせるなら、積極的に攻めてみよう。レベルが上がって5ぐらいになってしまえば、恐れることはないぞ。

ゴースト GHOST

紫色のとんがった帽子をいつもかぶり、迷宮内をさまよっているおどけた幽霊。さみしがりやの性格をしており、すばやい動きで冒険者たちにいたずらをしては暇つぶしをしている。
トルネコが1ターンを消費する間に2マス分も動いてしまう。追いかけられたら、まず逃げることはできないだろう。起きているときに出会った場合は、迷わずアタックあるのみ。銅の剣以上の武器を装備していれば、レベルが低くてもなんとか勝てる相手だ。無理やり逃げのびようとして、後ろからガンガン攻撃されるのだけはさけたい。

ももんじゃ MONJAR

モグラとアヒルを合体させたような、クチバシと鋭い爪を持つモンスター。そのユニークな外見に似合わず、強力な足を使ったジャンピングアタックは強烈。倒れた者を地上へ連れ出す習性を持つ。
戦うなら最低でもレベル3以上は欲しい相手だ。戦闘中にHPがかなり減ることもあるので、薬草などの回復アイテムを持っておきたい。レベルが5以上、またはドラゴンキラーかはぐれメタルの剣を装備している場合は、経験値が稼げる格好の相手。どんどん倒してレベルをアップさせたい。ただし戦闘の合間には忘れずに体力を回復しよう。

魔道士 WIZARD

人々の記憶から忘れさられた迷宮で、ひとり孤独に魔術の研究に明け暮れる。魔法を唱えるにはかなりの精神的パワーを消耗する。そのためにつねに瞑想にふけり、みずからの魔力を高めている。
序盤では最強クラスの強さを誇る。とにかくラリホーを使った攻撃は脅威だ。レベルが5以下の場合は、寝ているところを起こさないほうがいいだろう。いかずちの杖や矢などのアイテムを使って遠くから攻撃すれば、安全に倒すことができる。倒すと12ポイントもの経験値が得られる。早くレベルを上げたいときのみ、戦いを挑もう。

リリパット LILIPUT

頭巾をまとった愛くるしい小柄な体型とは裏腹に、非常に好戦的な性格。暗闇の中でもよく見える目を持ち、弓矢の腕も熟練している。狩猟をこよなく愛している、ダンジョン内のすご腕ハンター。
画面外から矢が飛んできたときは、近くにリリパットがいる証拠。ヨコやナナメに移動して、ジグザグを描くように近づけば矢を射ってこない。また、側にいるほかのモンスターをリリパットとの間に入れると、勝手に攻撃してくれる。モンスターハウスなどで活用できるが、リリパットのレベルが上がるので気をつけよう。

お化けキノコ MONSTER MUSHROOM

見るからに毒々しい赤色をした、キノコの魔物。大量の猛毒の胞子を頭部にたくわえている。敵に向かって頭突きをすることで毒を与え、相手が弱って動けなくなるころを見はからってとどめを刺す。
うろこの盾を装備していれば、毒を完全にはね返すことができる。持っていない場合は、できるだけ接近戦はさけよう。力を回復するアイテムの毒消し草は、なかなか入手できないからだ。矢でダメージを与えてから倒す方法も有効。毒消し草を投げると、一発で倒すことができる。もしも余っているなら、使ってみてもいいだろう。

スモールグール SMALL GHOUL

全身灰色をした悪鬼の一種。まるで開いていないかのような細い目で獲物を見つけ、長くまっ赤な舌を伸ばして攻撃する。ダンジョン内をふらふらしているのは、不安そうな冒険者をからかうため。
自分の周囲にスペースがあると、攻撃したとき分裂することがある。部屋の中だと、四方八方を囲まれてしまい危険。できる限りまっすぐな通路に誘いこんで戦おう。ただし、曲がり角で戦うのはさけたほうがいい。ナナメ方向にも分裂して、はさまれてしまうからだ。レベルが6以上あれば、わざと分裂させて経験値を稼ぐということもできる。

ミイラ男 MUMMY MAN

はるか昔に埋葬されたはずの死体に、邪悪な魂が宿ってモンスター化した。生ある者に対する憎悪はすさまじく、成仏させるには倒すしかない。すり切れてしまった包帯が、どこか物悲しげだ。
ミイラ男の攻撃力は高い。トルネコのレベルが低いうちに戦うと、すぐに危険な状態になってしまう。大ダメージを与えることのできるアイテムを持っていないときは、少し戦っては逃げて体力を回復する戦法を繰り返すほうがいいだろう。また、一度死んでいるモンスターは、薬草や弟切草を当てればダメージを与えることができる。

笑い袋 LAUGHING BAG

ゴールドに対する執着心はすさまじく、隙があればいただこうと虎視眈々とねらっている。ゴールド以外のものには、いっさい興味を示さない。また、倒れた人間のゴールドを奪っているようだ。
笑い袋が寄ってくるときは、間違いなくトルネコのゴールドをねらっている。隣に来られる前に、矢などで攻撃しておきたい。フロア内を逃げまわっていても、立ち止まったときにゴールドを盗まれてしまうことがあるからだ。盗まれたあとは、どこかにワープされてしまうが、必ずそのフロア内にいる。取り返したければフロア内を探しまわろう。

キメラ CHIMERA

魔法の力により、鳥類と爬虫類が合体した合成魔獣。鋭くとがったくちばしで、冒険者を攻撃する。大きな翼を備えており、鳥類の飛行能力と爬虫類の生命力を合わせ持つ、恐るべきモンスターだ。
ダンジョンの浅い階層でもっとも強く、注意が必要なモンスターだ。とにかく攻撃力が高いので、レベルが低いときに戦うとたちまちピンチに陥ってしまう。キメラが追いかけてきていたら、接近戦に入る前に矢を使ってダメージを与えておきたい。短時間で決着をつけるのが勝負のカギ。火炎草などを見つけたら、対キメラ用にとっておこう。

鬼面道士 GOBLIN-FACED WARLOCK

しわだらけの体をしたモンスター。まっ赤な体の中心に、不気味に光る目と不敵に笑う口がある。つねに木の杖をついて、暗いダンジョン内を徘徊し、通行の邪魔になる相手を魔法で遠くへ飛ばす。
鬼面道士を一撃で倒せないほど攻撃力が低いときは、ほぼ間違いなく飛ばされると思っていい。どこに行くかが不安だが、強い敵が追ってきたときは、わざと飛ばされるという手もある。

はぐれメタル LONE METAL SLIME

金属質の体を持つため、守備力が非常に高い。はっきりとした輪郭を持たず、つねに形を変えながら素早く移動する。人の目に触れるのをさけ、ダンジョンの奥深くにひそんでいることが多い。
めったに出会えない。見つけてもすぐに逃げてしまうし、攻撃を加えたとたんにワープしてしまう。倒すのは至難の技だろう。とはいえ、高い経験値と必ず手に入る幸せの種は魅力。封印の杖を使うと、移動速度が1ターンにつき1マスになり、ワープしなくなる。ただしはぐれメタルに体当たりされると、20前後のダメージを受けるので注意。

さまよう鎧 WANDERING ARMOR

成仏できない霊が、鎧に乗り移ったモンスター。強大な破壊力を持つ剣を振りながら、恨めしげにあたりを徘徊している。その体はどんな剣もはじくほど頑丈で、生半可な攻撃にはびくともしない。
レベルが8〜10くらいのときはHPが高くないので、接近戦をするのは非常につらい。戦うときには、あらかじめ矢でダメージを与えておくと倒しやすくなる。また、火炎草があれば一撃で倒すことができる。アイテムがなく、逃げてHPを回復させながら戦うときは、さまよう鎧が隣やナナメに来ないように注意して進むようにしよう。

腐った死体 ROTTEN CORPSE

冒険者を見つけると、近づいていって腐った液を吐きかけ、道づれにしようとする。外見は損傷がひどく、その体が風化してちりに変わるまで迷宮をさまよい続けるという、哀れむべき存在といえる。
腐った液から盾を守るには、2つの方法がある。ひとつはメッキの巻物を使う方法。もうひとつは盾をはずしてから戦う方法だ。盾をはずすと当然防御力は落ちるが、まわりに別のモンスターがいなければ問題はない。腐った死体を倒したあと、再び装備すればいいのだ。とにかく盾を持っていなければ、放っておいても恐くない相手だ。

ベビーサタン BABY SATAN

淡い紫色の体をした小悪魔。動きがすばしっこいうえにずる賢いので、悪行を重ねては冒険者たちを苦しめている。手に持った三つ叉の矛は、一瞬のうちに遠くの場所に移動する魔力を秘めている。
近くを通っても目覚めないし、攻撃もしてこないので無視してもかまわないだろう。しかし倒すと必ずアイテムを落とすので、矢や火炎草を持っているなら攻撃してもいい。打撃攻撃するときは、盗まれると困るものを地面に置いてから攻めてみよう。万一盗まれても必ずそのフロアを動きまわっているので、追いかけて倒すと取り戻せる。

動く石像 LIVING STONE STATUE

ダンジョン内を冒険していると、いくつもの石像を見ることができる。どの石像も見かけはまったく同じなので、区別がつかない。しかしこの中に、魂を得てモンスター化した石像が混ざっている。
石像がモンスターかどうかを調べるには、いくつか方法がある。まずはそばを通る方法。ナナメを含む石像のまわり1マスに入ると、モンスターなら動き出す。もうひとつは封印の杖を使う方法だ。杖を使うと石像から離れた場所にいても動き出すため、すぐにモンスターだとわかる。また、部屋の入り口にある石像は、間違いなくモンスターだ。

イエティ YETI

雪のようにまっ白い体は、暗いダンジョンの中でとてもよくめだつ。つねに4匹かたまっているところを見ると、臆病な性格をしているようだ。1匹が起きれば皆起きるなど、チームワークは抜群。
体が大きいわりには攻撃力があまりないので、比較的倒しやすいといえる。また、全部倒すとかなりの経験値が得られるので、レベルアップにはもってこいだろう。戦うときは通路から矢を射って起こし、1匹ずつ相手にしよう。いくら体力に余裕があっても4対1になったら分が悪いので、間違っても部屋の中では戦わないようにしたい。

マドハンド MUD HAND

地面から手首だけを出し、そばを通る者の足をつかんで動けなくする。手首以外の部分が見えないので、それだけで不気味なモンスター。移動能力はまったくなく、一度現れたあとは同じ場所にいる。
ナナメを含むマドハンドのまわり1マスの中に入ると、必ず足をつかまれる。マドハンドが部屋の中央にいるなら、さけて歩けば攻撃されない。しかしほとんどの場合が通路のそばにいるため、倒しておくことが必要になる。そのときは矢を使って遠くから攻撃しよう。ほかのモンスターのように向かってくることはないので、倒しやすいはず。

ゴーレム GOLEM

全身が巨大な岩でできたモンスター。大小さまざまな形の岩が、見事なまでに人型に組み合わさっている。体が岩でできているせいか多少動きがぎくしゃくしているが、強大なパワーを秘めている。
まず心がけたいのは、必ず1対1で戦うこと。まわりにほかのモンスターがいる場所で戦うのは、危険なのでさけたい。また、大ダメージを受けることは覚悟しておいたほうがいいだろう。火炎草やボミオスの杖を持っていれば、戦いやすくなる。もったいぶらずにアイテムを使おう。弟切草などがないときは、歩いてHPを回復しながら戦おう。

爆弾岩 BOMB ROCK

眠っていることが多く、ほかの者の気配を感じないと動き出さない。通常は体当たりで攻撃をしかける。戦いが長びき、自分の体力が減ってくるとだんだんと動きが鈍り、少しの衝撃で自爆をする。
爆発に巻きこまれるとHPが1になる。51ポイント以上のダメージを与えて動かないようにしたあとは、打撃攻撃はやめたほうがいい。通路で出くわしたときは、近くの部屋まで誘導して戦おう。爆弾岩が2匹以上いるときに爆発させると、ほかの爆弾岩も次々と爆発してしまう。聖域の巻物でも、爆風を防ぐことができないので注意しよう。

泥人形 MUD PUPPET

命を吹きこまれた泥の人形。冒険者と対峙すると、両手を振りまわしてとびかかる。また不思議な踊りを踊ることにより、冒険者たちからエネルギーを吸い取って活動を続けている。
接近しなければレベルを下げる踊りはしないので、遠くから矢を射つのがベスト。いかずちの杖を振ってもいい。戦闘が長びくと、どんどんレベルを下げられてしまうので注意したい。

シャドー SHADOW

ユラユラとダンジョンをさまよい続ける、邪悪な意志を持った影のモンスター。通常は透明な姿をしており、冒険者が気づかぬことをいいことにこっそり近づいてきて不意打ちをくらわせる。
地獄耳の巻物を読むか目薬草を飲むことで、その姿をとらえることができる。姿を現したらあとはドラキーと同じく、近づいてきたときだけ攻撃すればいい。どちらも持っていないときに襲われた場合は、ルーラ草かリレミト、金縛りの巻物などを使って逃げよう。変化の杖でほかのモンスターに変えてから戦うのもひとつの戦法だ。

ミミック MIMIC

冒険者の望む品物に姿を変えて、相手をおびきよせようとする。周囲に人が近づくと、たちまち正体を現す。箱の内側についた鋭くとがったギザギザの歯で、寄ってきた冒険者をかみ砕くのだ。
19階から出てくるアイテムやゴールドは、ミミックが化けている可能性がある。HPが充分にあるか確認してから拾うようにしよう。10階以外に出現する鉄の金庫や、フロアに降りてしばらくしてから新たに出現したアイテムなどは、例外なくミミックである。千里眼の巻物を有効的に使おう。

ギガンテス GIGANTES

大きな緑色の体とひとつの目を持った巨人。たくましい腕をふりかざし、威嚇するように歩きまわる。性格は荒々しく獰猛であり、ダンジョン内に侵入した者に対して容赦ない攻撃をしかけてくる。
とにかく体力と攻撃力が高く、接近戦になれば大ダメージを受けるのは必至。武器や盾は、手持ちの中から最高のものを装備しておきたい。はぐれメタルかドラゴン系の武具なら安心できる。自分の残りHPが少ない場合は遠くから矢を射つか、いかずちの杖を振るなどの戦法で、接近戦に入る前に敵の体力を減らしておこう。

大目玉 BIG EYE

ピョンピョンと跳ねるような動きと、不思議な魔力を秘めた大きな目玉が特徴。広い部屋内の隅々まで目を光らせており、侵入者にいち早く気づく。ダンジョンの奥深くに棲んでいる。
同じ部屋に一緒にいるだけで混乱させてくる。目潰し草やまどわし草を投げるか、封印の杖を振れば特殊攻撃は封じられる。メダパニ草でも10ターンの間なら、混乱攻撃を回避できる。

マネマネ MANE MANE

ガスのような物体でできているため、外見を自由自在に別のモンスターへ変えることができる。自分より強いモンスターをまねることにより、ダンジョン内での苛酷な生存競争を戦っている。
マネマネが変化しているモンスターを見分けるには、一度攻撃を受けてみるしかない。受けたダメージが異常に低い場合は、マネマネが化けている可能性が高い。 また特殊攻撃を持つ敵がなかなかその特殊能力を使わないときも、マネマネが変身している可能性がありえる。正体さえわかれば、攻撃力がないので恐れる必要はないぞ。

ミステリードール MYSTERY DOLL

ダンジョンの奥深い階層を、浮遊しながらさまよう悪魔の人形。その体内にはありとあらゆる魔力が込められている。魔力にかかった相手はエネルギーを吸い取られ、最後には力つきてしまうらしい。
接近戦以外では特殊攻撃をしてこない。なるべく遠くから、矢やいかずちの杖などのアイテムを活用して倒したい。もっとも有効なアイテムは毒消し草だ。投げつけると、あと一撃で倒せるぐらいのダメージが与えられるぞ。一度最大値を下げられてしまうと、倒してももとには戻らない。くれぐれも近づいて戦うことはさけるべきだろう。

シルバーデビル SILVER DEVIL

こうもりのような大きなツバサやとんがった耳を持ち、猿みたいな顔つきをした恐ろしい悪魔。全身を包む銀色の体毛からこの名前がついた。素早い動きから繰り出してくる、鋭い爪による一撃は強烈だ。
追いかけられた場合、ルーラ草などのアイテムを使わないと逃げられない。ボミオスか封印の杖を振り、素早い動きを封じてから戦うようにしたい。また、2倍の動きをしているとき、メダパニ草の効果時間は半分になる。ただしラリホーの杖は、ほかの敵と同じぐらいに効果が続く。手持ちアイテムをフルに使って倒さないと危険な敵だ。

アークデーモン ARCH DEMON

巨大な体を持ち、強大な力を誇る肉体派モンスター。先のとがった長い尻尾や大きな翼を有しており、その姿は見る者をふるえあがらせる。ふだんは迷宮の奥深い階層で冒険者たちを待ち受ける。
攻撃力が高いという点を除けば特殊能力がないぶん、ほかのモンスターよりは戦いやすい。経験値も750と高いので、積極的に攻撃してレベルをどんどんアップさせたい。戦闘中は大ダメージを受けることが考えられるので、HPはこまめに回復させるようにしよう。できれば鋼鉄以上の盾を装備して、防御をしっかりと固めておきたい。

ドラゴン DRAGON

古の時代から神、またはそれと同等の力を持つとされたモンスター。巨大な体や長い尻尾、鋭い爪や牙から繰り出す一撃は、絶大な破壊力を秘める。地下深く熱いマグマが噴き出す場所に棲んでいる。
まず逃げることを考えよう。そのとき同じ直線上にいることのないよう、ジグザグに移動しよう。この方法だと結果的には追いつかれてしまうが、遠くから炎で攻撃されるよりはまだいい。追いつかれたら目潰し草やまどわし草などを投げて、戦闘をなるべくさけよう。ただドラゴンキラーやドラゴンシールドがあれば、積極的に戦ってもいい。


<ネネの日記>

ちゃくちゃくと進む建設工事。
いっぽうトルネコのほうは……?

お店完成の前のとある日 8番目

 バーやお店に来る人の最近のうわさは、もっぱらわたしたちの新しいお店のことばかり。みんなあんなに大きな建物って、お城以外に見たことがないのよ。そういうわたしだって、自分が信じられないわ。
 まさか、あれほど大きな造りになるなんて……。もしかしたら、わたし、とてつもない建物を頼んじゃったんじゃないかしら。ときどきそんなことを考えてしまうの。でもわたし、後悔はしてないわ。なんでも一生懸命やるっていう、あなたの姿を見てきたんですもの。わたしも精いっぱいやってみるつもり。
 あなたが『幸せの箱』を手に入れたそのときこそ、このお店を開店させましょうね。
 ところでポポロが、自分でもダンジョンをつくるんだって、裏庭に穴を掘り出したのよ。あなたに話したいみたいだから、寝る前にでも聞いてやってあげて。

あなたへ
●封印の杖はモンスターの特殊攻撃を防げるんですって。でも、人間に使ってみたら、いったいどんな人になっちゃうのかしら?
ネネより


<トラップデータ>

上に乗るとダメージを受けたり、眠らされたりする。
それが罠だ。いつも床に隠れて待ちかまえているぞ。

 罠は全部で9種類。直接ダメージを受けるものから、装備している盾の強さが下がってしまうものまで、効果はさまざまだ。罠がしかけられていても、見ためは通常の床と変わらない。上に乗るとしかけが作動して、かかってしまう。しかけられているのは部屋の中だけで、通路にはない。通路は罠を恐れずに移動することができるぞ。
 なにかと邪魔な罠だけど、しっかりと効果を把握しておけば、役に立つこともある。ワープゾーンや落とし穴を有効に使えば、ピンチを脱出することもできる。

落とし穴
 上に乗ると、ひとつ下の階に落ちてしまう。落ちたときの衝撃でHPが3〜5ポイント減ってしまうぞ。受けるダメージは少しなので、強いモンスターに追いかけられたときは、思いきって落ちてしまうのもひとつの手だ。

トラばさみ
 大きな刃で体をはさまれ、4〜5ターンの間移動できなくなってしまう。攻撃やアイテムを使うことはできる。モンスターが近くにいるときは、はずそうともがくよりも攻撃するか、ルーラ草を飲んだほうが得策だ。

ワープゾーン
 同じフロアの別の場所にワープしてしまう。ワープ先は決まっていないが、はまってもダメージをいっさい受けない。強いモンスターに追いかけられたときや、下の階に降りたらモンスターハウスだったときの脱出に使える。

硫酸
 地面から噴き出る硫酸で盾がさびてしまう。腐った死体が吐き出す、腐った液と同じ効果がある。盾がさびると防御力が1ポイント下がってしまう。メッキした盾か皮の盾、あるいは水鏡の盾なら、乗ってもさびずにすむ。

地雷
 まわりを巻きこみながら大爆発を起こす。爆発すると現在のHPが半分に減り、HPが1しかないときは倒れてしまう。爆風が届く範囲は地雷から1マス分。モンスターを連れてきて爆発を起こすと、爆風で簡単に倒せる。

毒矢
 どこからともなく毒矢が飛んできて、HPが5〜10、力が1ポイント減る。力は毒消し草で回復することができるが、毒消し草は出にくい。低いレベルのときは力が弱いとつらいが、高ければそのままでもかまわないぞ。

眠りガス
 眠気をさそうガスが噴き出て、2〜3ターンの間、眠ってしまう。眠っているうちはなにもできない。そばにモンスターがいなければ、それほどやっかいな罠ではないだろう。


 飛んできた矢でHPが5〜10ポイント減る。HPがよほど低くない限り、大きな害はなさそう。ダメージを受けたら、念のために足ぶみをしてHPを回復しておくのが得策。

石ころ
 転んだときに、装備している武器と盾、指輪以外の持ち物をばらまいてしまう。部屋の中なら10個程度で、通路口なら2、3個だけ。前が壁なら1個もばらまかないですむ。

地震
 階段を降りないでずっと同じフロアにいると地震が起きる。1度目の地震の揺れは小さなもの。それでも降りないと2度目の地震が起こり、さらに同じフロアにいると3度目の大地震が起こる。3度目の大地震で地割れができて、下の階に落ちてしまう。落とし穴と違って、ダメージは受けない。いつまでも同じ階にいて経験値稼ぎをすることはできないが、3度目の地震が起きるまではできる。


<ネネの日記>

『幸せの箱』をとうとう入手。
ふたりのお店はついに完成!?

新しいお店の開店記念日 9番目

 ああ、どこからか楽しげな曲が聞こえてくる。あれが『幸せの箱』のかなでる音色なのね。おめでとう、あなた! ついに夢をその手でつかむことができたわね。あなたのうれしそうな顔を見ていると、わたしもほんとにうれしくなってくるみたいよ。『幸せの箱』の正体はオルゴールだったのね。でも、なんてやさしくてあったかなメロディなんでしょう! ほら、近所の人たちもお客さんたちも、王様までやってきたわ。みんな幸せそうな顔をしてるわ。みんな、あなたに会いに来たのよ。さあ、あなた行きましょう! 今日は記念すべき新しいお店の開店日になるのよ。おめでとう、あなた! 本当におめでとう!!

あなたへ
●『幸せの箱』のメロディを聞いた人は、みんな幸せでいっぱいの顔をしているわ。この笑顔ひとつひとつが、あなたの今までの冒険の成果なのね。
ネネより


<新登場アイテム>

 3つめのダンジョンから登場する新しいアイテムは、バリエーションに富んだ奇怪なものばかりだ。使用効果も実にユニークで、なかにはトルネコにとって害となるやっかいなものもある。不思議のダンジョンを制覇した人も、楽しめる新顔ばかりだぞ。それぞれの特徴をよくつかんでおこう。

ラリホー草
トルネコが飲むと、とたんに眠気を催してしまう。眠ってしまうのは、5ターンの間だ。敵に投げて当たれば、まったく同じ効果が現れるぞ。眠らせてたたこう。

すばやさの種
飲んだら約10ターンの間、1ターンで2ターン分の行動がとれるようになる。移動も攻撃も2回ずつできるぞ。敵との距離が1マスのときに飲むのがベストだ。

毒草
HPが5ポイント、力が3ポイント下がってしまう。ただし、幻覚や混乱状態を回復するといった効果もある。敵には効かない。

パンの巻物
指定したアイテムを、大きいパンに変える。かなり重宝する巻物だ。毒草などの不要アイテムに使おう。呪われた装備品もパンに変えれば、はずせるようになる。

祈りの巻物
杖を選んで読むと、1〜5回分、使用回数が増えるのだ。杖にしか効き目がなく、誤用しても危険はないぞ。好きな杖に使おう。

くちなしの巻物
口を使う行動ができなくなってしまう。やっかいなアイテムだ。食べたり、飲んだり、読んだりが、まったくできないぞ。効力は使用フロア内にとどまる。

罠の巻物
今いるフロアのいたるところに、一気に罠が増えるのだ。その数は約24個! 同じフロアで3つも読めば、足の踏み場もなくなるぞ。役に立たないアイテムだ。

時の砂の巻物
今いる階に来た時点まで時間が戻る。使用した時の砂の巻物が消失している以外は、フロア内で起こったことはすべて無効になる。

パルプンテの巻物
姿の見えない透明なアイテムで、通常は読めない。マップにも位置が表示されない。目薬草かシャドーの指輪があれば使えるぞ。効果は全部で6通りある。

ルーラの指輪
装備して歩くと、数ターンのうちに、同じフロア内のどこかへ飛ばされてしまう。1ターンで飛ぶこともあれば、20ターンでも飛ばない場合もある。

毒消しの指輪
力が低下しなくなる。装備すれば、毒矢の仕掛けも、お化けキノコの毒もへっちゃらだ。もう、毒消し草を持ち歩かなくてすむぞ。

シャドーの指輪
レムオルの杖で透明になったモンスターや、シャドーの姿が見えるようになる。通常目に見えないパルプンテの巻物の姿もおがめるぞ。ただし、罠は見破れない。

盗賊の指輪
ダンジョンで眠っているモンスターを、起こさずに部屋から部屋へ移動できる。モンスターハウスで使えばまさに盗賊気分だ。アイテムがごっそり手に入るぞ。

眠らずの指輪
ラリホーや眠りガスを、無効にする指輪だ。これで魔道士も恐くない。安心して戦えるぞ。初期段階でのレベル上げが楽になるのだ。

ザメハの指輪
眠っているモンスターを、一歩部屋に入るだけで起こしてしまう。通路では隣に並ぶと目を覚ますぞ。魔道士の様子で判別しよう。持っていても役に立たない。

人形よけの指輪
下層階に出現する泥人形とミステリードールの、いやな特殊攻撃をバッチリ防御できる。敵の姿が見えてから装備すればいいだろう。

ザキの杖
拾ったときの使用回数は必ず0である。祈りの巻物で回数を増やして使おう。最強のモンスターであるドラゴンでさえ、一度振るだけで倒すことができる。

レムオルの杖
モンスターを透明にしてしまい、マップ上で位置も表示されなくなる。目薬草、地獄耳の巻物を使うか、シャドーの指輪を装備していれば、敵は見えたまま。

大損の杖
トルネコのHPの半分をモンスターに与えてしまう。強いモンスターに使うと、一撃で倒される危険がある。杖を試すときは、10マスぐらい離れたところから振る。

ピオリムの杖
モンスターの動きの速さを2倍にする。モンスターを倒すまでずっと効果が続くのだ。モンスターは1ターンで2回攻撃してくるので受けるダメージが大きい。


<ネネの日記>

『幸せの箱』を見つけても、トルネコの
大冒険はまだまだ続く!

温泉が湧いた日 10番目

 あなたの夢だった『幸せの箱』は手に入ったわ。でもあなたの冒険は、終わったわけじゃないのね。元気よくダンジョンに向かうあなたの後ろ姿を見送りながら、わたし、ちょっとホッとしたわ。だって夢がかなってしまったら、あなたがどうなっちゃうか心配だったんですもの。新しい夢に向かってがんばってね。わたしはいつでも応援しているからネ。
 お店のほうも順調よ。なんとポポロが温泉を掘り当ててしまったの。それを使って、今までのお店を大きな浴場に改装したわ。冒険に疲れた身体にはちょうどいいってなかなかの評判なのよ。あなたが『幸せの箱』を取ってきてから、あなたのようになりたいって人が急に増えたの。みんな、あなたに憧れてるのね。
 たくさんの人たちがあなたみたいに、自分の夢を手に入れられるように、わたし、がんばるつもりよ。

あなたへ
●新しいお店に飾ってある「幸せの箱」。掃除しようと思ってフタを開けたら、ダンジョンが変わったって聞いたけど、ホントなのかしら?
ネネより


<ネネの日記>

トルネコの冒険は終わりを知らない。
そして、ネネの想いも変わらない……。

あなたが『不思議のダンジョン』を探すといった日、何もいわずにあなたについてきたのは、あなたが夢を追ってがんばっていたから……。
あなたが『幸せの箱』を取ってきたとき、わたしも一緒に喜べたのは、あなたが夢をあきらめないでがんばっていたのを知っていたから……。
ひとつの夢がかなったら、どこかでまた、別の夢が輝き出す。
あなたが新しい夢を追うのなら、わたしもあなたについていきます。
だって、あなたにはいつでも夢を追い続けてほしいから……。
だって、夢を追っているあなたが好きだから……。
だって、あなたの夢は、わたしの夢だから……。
おめでとう。おめでとう、あなた。
わたし、しあわせです。

いろいろな人と出会い
いろいろなことがあったけど
ほんのちょっとの勇気と夢があれば
なんでもできるとあなたは教えてくれた

あなた、おめでとう
いつまでも
夢を追い続けてね
ネネ


終章 LAST CHAPTER

<中村光一 新たなる冒険に向けて>

一度きりの冒険。一歩ダンジョンに足を踏み入れると、もうあと戻りはできない。
ひとつ目的を果たせば、また新たなる謎が眼前に広がる。
果てしなき冒険に挑む、すべての人々へ
ゲーム開発者を代表して、中村光一が熱いメッセージを送る。

『トルネコ』はこうして生まれた

 ゲーム制作にあたり、私はスタッフに3つの課題を提出しました。
 第1に独自の新しさを持っていること。第2に絶対的におもしろいこと。つねに一歩進んだ刺激と楽しさを、ユーザーに提供してこそエンターテインメントですから、この2つは当然でしょう。
 そして最後に、1年間で作るということ。新鮮なアイデアも時が経過しすぎると古びてしまいます。また、よりよいものを作ろうとすると制作期間は無限に広がりがちです。そのため限られた目標期間のなかでつくる努力が必要なのです。
 すると、ディレクターの福沢が今回のゲームシステムを提案してくれました。
 ところが、最初はおもしろさがまったく理解できなかったのです。死ぬと元にもどってしまうレベルや毎回変わるマップなど、既存のRPGにないルールに戸惑いました。ですが、福沢のアドバイスなどもあり、少しずつわかってきたのです。このシステムのおもしろさは、与えられた条件下において知恵をしぼり、いかにして難関を克服していくかにあったのです。つまり、目の前のモンスターに対し、まっこうから戦いを挑むのか、杖や巻物を駆使して戦うのか、はたまた逃げるのか、どれを選択するのかがこのシステムの醍醐味だったのです。
 その結果、3つの課題をクリアするには、これがふさわしい。また、今までにないRPGの柱になるのではないか、と考えたのです。
 これが『トルネコの大冒険』を作ったいきさつです。

くやしさのバランスを見てほしい

『トルネコの大冒険』は、皆さんが知っているRPGとはまったく違います。私自身RPGと呼んでいいのかどうかもわかりません。
 力つきれば、今まで築いてきたものがすべてもとに戻ります。レベルも1になり、アイテムも残らず失います。今までのRPG方式に慣れていた人は、眉をしかめてしまうかもしれません。
 ですが『トルネコ』のおもしろさは、この“一度きりの冒険”にあります。やられてしまえば、すべてを失うという緊張感。何度もプレイすることでテクニックは学べても、これが正解だという答えはないのです。先の見えない怖さ、そこに大きなスリルが生まれるのです。
 人間は何かを犠牲にしないと、くやしさというものを実感しません。私自身、『トルネコ』をしていて、やられたときのくやしさは表現しがたいものがあります。頭の中がまっ白になりますが、もう一回挑戦してやろうという意気ごみはいつも残ります。
 くやしいからもう一度挑戦する。そのサジ加減というのは、非常に大切です。ゲームを作る上で、そのバランスは一番気を使いました。結果的には絶妙なバランスにできたのではないでしょうか。
『トルネコ』には、決まったパターンはありません。知恵をしぼってがんばってみてください。ゲームをする上で、すべてを失う、そのくやしさも楽しんでいただければ幸いです。

なぜトルネコを主人公にしたのか

 このゲームシステムは非常に取っつきの悪いものなんです。では取っつきの悪さを解消するためにはどうすればいいのか。そこでモンスター名やアイテム名を、慣れ親しんだ名前にすることが必要だと思ったんです。
 みんなが知っている、知名度の高い名称、それはやはり『ドラゴンクエスト』です。しかしこのゲームは、与えられた条件を生かしていく状況対応型スタイルで『ドラゴンクエスト』の勇者のイメージには合いません。
 そこで思いついたのがトルネコです。世界一の商人をめざして、アイテムを一生懸命集める。好奇心が旺盛で、世話女房のネネと仲むつまじく暮らしてる。どこかユニークでコミカルな感じがすごくいいんですね。ゲームの目的が魔王を倒すというのではなく、宝箱を取ってくるというところにおいても、イメージがピッタリなんです。
 というわけで、堀井雄二さんに相談したところ、ゲームがおもしろければキャラクターを使ってもいいよということでした。そこで、ある程度ゲームができたところで堀井さんに見ていただいたんです。堀井さんがおっしゃるには、死んでしまうと何も残らないこのゲームの根本的なシステムが、『ドラクエ』に慣れた人たちには厳しいのではないかと。
 せめて画面の中に何かプレイした結果が少しでも残れば、またやる気になるだろうと。
 それでは何を残すのか。堀井さんはそこで、トルネコは宝物を集めてお店を大きくしていくというイメージが強いから、それをゲームの目的にしたらいいんじゃないかとおっしゃってくれたんですね。
 トルネコという主人公と、お店が大きくなるというシステムは、こうしてできあがったのです。

極めれば極めるほどおもしろい

 『トルネコ』のおもしろさは、エンディングを迎えるあたりから、じわじわと感じられてきます。そして、このゲームの本当の楽しさは“もっと不思議のダンジョン”にあるんです。実は最初に作ったのがこのダンジョンなんです。むずかしすぎるので、簡単な“不思議の…”を作り、それでもむずかしいというので“ちょっと不思議の…”を作りました。作り手としても“もっと不思議の…”を一番やってほしいんです。
 “不思議の…”までのアイテムは、効果が目に見えやすくて強力なものが多くなっています。それに比べて“もっと不思議の…”は、目に見えない間接的な効果のアイテムが多くなり、マイナス効果のアイテムも出てきます。難易度も高く、いっそうテクニックを駆使しなければならなくなっています。
 生き残ることの厳しさ、楽しさを実感するのは、“もっと不思議の…”なんです。ですから、ゲームを買っていただいた皆さんには、ぜひここまでやってほしいですね。
 1年という期限や、新システムになじんでもらうという方針のため、やむなく削ったアイデアは、まだまだあります。特殊な効果の巻物・杖、あっと驚く罠など……。その数々は、次回作を待っていてください。
 それまでは、1日1回、2、3時間プレイして、冒険の楽しさやつらさを体験してみてください。『トルネコ』には“やりつくす”という言葉はありませんので。


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